ウェブマガジン CM Funコラム

【特集】インクジェットプリンタの国内シェアベスト3のCMを考察!

saburo

インクジェットプリンタ大手3社の2015年新製品が出揃いました。
縮小続くインクジェットプリンタ市場でなんとか巻き返しを図ろうと各社個性あふれる製品を開発してきました!
それが簡単にかつ明快にわかるのがそれぞれのCM。
たった30秒程度ですが、そこから読み取れる各社の特徴を簡単にご説明したいと思います!
おまけで世界シェアも最後の方で発表しますー。

ブラザー PRIVIO CM

HA
面白い!
好き!
感動!
ブラザー工業 PRIVIO TVCM「できる4色インク 」篇

インクジェットプリンタ市場シェア第3位は「ブラザー工業」!
最後発ながら年々シェアを上げて2014年は12.0%を占めるまでになった(創業100年超えてますが)注目の若手ホープです。


1908年愛知県名古屋市で創業され、当初はミシンが主力でしたが、1970年代頃からプリンタなど電気通信機器にも注力して多角化の道を歩んできました。
2015年3月期(2014年度決算)の売上高7072億円のうち、プリンタなどを擁するP&S(プリンティング&ソリューションズ事業)部門の売上高は4743億円と全体の約67%を占めるようになりました。逆にミシンなどを擁するP&H(パーソナル&ホーム事業)部門の売上高は514億円と全体の約7%にまで縮小しています。
ちなみに「ブラザー工業」の売上のうち、90%近くが海外でのものでありグローバルな企業と変身を遂げています。


さて、そんな「ブラザー工業」の今年の特徴はなんでしょうか。
CMを見てみると六代目 中村勘九郎さんと二代目 中村七之助さんのご兄弟(社名のブラザーとかけてあります)を起用しており、歌舞伎を操るお二人と色鮮やかな着物や和の雰囲気が絶妙にマッチしていてなんとも華やかなCMとなっていますね。
しかしこのCMの伝えたいことはなんでしょうか。


どうやら「キレイにできる&オトクにできる」ということが言いたいみたいです。
しかしどうもこのCMからだけではその二つの意味があまり掴めません。
そこで重要なキーワードが「4色インク」ということです。まだピンとこない人が居るかもしれませんね。


大手2社のほとんどの製品は「6色インク」を採用しています。インクジェットプリンタはインクを混ぜてカラフルな色を作り出すのでそれの元となるインクはいろいろあったほうがより再現度の高い色使いができます。
しかし「ブラザー工業」はあえて「4色インク」を採用してきました。


それの狙いの1つが、コスト削減。(=オトクにできる)
プリンタ自体の購入費も高いですが、インク代も馬鹿にはできません。他社に比べて2色も少ないのですから単純計算30%も節約できることになります。このことを踏まえて「オトクにできる」と言っているのですね!
しかしそれではキレイに印刷できないのではないか、という疑問が残ると思います。実はそれを払拭するのがこのCMの演出ではないかと僕は思っています。


狙いの2つ目が、キレイを損なってませんよアピールです。(=キレイにできる)
このCMを見てたぶん一番率直に感じるのが「色が派手だなー」「キレイな色だなー」ではありませんか?
これこそが「ブラザー工業」が訴求したいことで、従来では4色インクにすると色のキレイさを損なってきたけれども、我々は(妥協できる)キレイさまで持ちこたえましたよ、ということがを声を大にして言いたいわけであります。
なんとも考えられたCMですねー!

エプソン企業CM「今日もどこかであなたのために」 (詳細)

  • 広告主
    • EPSON
  • サービス
  • ビュアー
    • 3,489
0|0|0
HA
面白い!
好き!
感動!
エプソン企業CM「今日もどこかであなたのために」


プリンターと言えば「エプソン」と思われる方も少なくないかと思いますが、なんとシェアは39.4%と2位!
3年ほど1位をキープしていたのですが、ついに昨年宿敵に1位の座を奪還されてしまいました。
2015年3月期(2014年度決算)では売上高1兆863億円のうち、プリンティングシステムでは6997億円と全体のおよそ64%を占めています。世界初のターミナルプリンタ「TP-80」を開発したことや、家庭用プリンターの「カラリオシリーズ」はとても有名ですよね。


さてそんなエプソンのCMですが、残念ながら諸事情があってCMがご紹介できません。
現在放送されているエプソンのCMは篠原涼子さんが出演されており、ビジネス向けのプリンターを紹介しているものです。しかしながらこれはインクジェットプリンタではあるのですが完全ビジネス向けであり、かつ内容も過去のものからあまり変わっていないので、昨年AKB48の渡辺麻友さんが出演されていた「カラリオシリーズ」のCMを思い出していただけたらと思います。(一応文字でも情景描写します)
ご用意できなかったのはまことに残念ですが、ご了承くださいませ…。


さて、気を取り直して、エプソンの旧CMが伝えたかったことは「コンパクト」と「A3対応」ということでした。
ライブのステージ上に渡辺麻友さんと「ちいサメ」(サメの着ぐるみ)と「えいサン」(エイの着ぐるみ)が登場してそれぞれの特徴を訴求しました。
今回の新製品もその流れを受け継いでおり、コンパクトさは健在!
色の綺麗さを追求するためにエプソンの製品はほとんどが6色インクですが、今年はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色と新たにグレーとレッドを加えた構成に変更してモノクロ写真や赤色の綺麗さをさらに追求したとのこと。


「コンパクト」+「色の綺麗さ」が今年の売りのようですね!
コンパクトさでは一歩リードしていますが、色の綺麗さを強化することで首位奪還なるか…個人的にはもう少しパンチが欲しい気がします。あくまで個人的にはですが。





キヤノン ピクサス CM

  • 広告主
  • サービス
    • ピクサス
  • ビュアー
    • 0
0|0|0
HA
面白い!
好き!
感動!
キヤノン PIXUS 石原さとみ CM 「PIXUS キャ!撮る!いいじゃん!ピッ!篇」15秒


さて栄えあるインクジェットプリンタ市場シャア1位は「Canon」です!
キヤノンと言えばカメラを真っ先に思い浮かべる方が多いかと思いますが、なんとインクジェットプリンタでも高いシェアを誇っているんですね。
2010年のころは首位だったのですが、その後エプソンに首位を奪われていましたが、昨年また王者に返り咲きました。
インクジェットプリンタ市場はほとんどこのキヤノンとエプソンの寡占状態です。


他の2社と違って具体的な内訳はわかりませんでしたが、決算短信には「インクジェットプリンターは…(中略)…年間では、アジアや欧州を中心に景気低迷が継続し、年間の販売台数は前年を下回りました。」とありました。どうやら海外での売上はあまり順調ではなかったようですね。


さて今回のキヤノンの新CMはどういったものなのでしょうか。
ノリに乗っている石原さとみさんを起用して、「キャ!撮る!いいじゃん!ピッ!」のカンタン4段階でプリントできることを強調しているのと同時に、スマホとの連動性も訴求しているようです。
つまり伝えたいことは「スマホ使ってカンタン印刷」といったところでしょうか。


キヤノンによれば、どうやらスマホからのプリント比率が年々上昇しているよう。確かに多くの人がスマホを使って撮影しているのを見かけますので、当然そこからプリントするほうが彼らにとっては楽なはずです。
そんなニーズに答えるために、キヤノンは専用アプリ「Canon Print Inkjet」をリニューアルしてさらにスマホとの連動性を向上させました。そうしてCMのような「ピッ!」とやるだけでプリントできるようになっているのです。


また今回の新製品は「プリントをしない層を最重要ターゲットに据え」ているとのことで、なじみやすいフォルムにこんなカンタンな操作性を備えられたら普段はプリントしない若者も買ってしまいそうです。(石原さとみさんを起用しているのも若者への訴求効果がありそうですね)


ブラザーやエプソンと違って「色の綺麗さ」には言及していませんね。確かに今や色の綺麗さよりもたぶん他の付加価値をつけたほうが消費者には新鮮な気がします。おそらくこれはあたる…と思われます。もちろんあくまで私見ですが。

【HPプリンター】証拠隠滅を図りながら (詳細)

  • 広告主
    • HP
  • サービス
    • HPプリンター
  • ビュアー
    • 1,239
HA
面白い!
好き!
感動!
【HPプリンター】証拠隠滅を図りながら


さてここからはおまけ部門。本当にカンタンに2015年第1四半期のHCP(プリンター/複合機/コピー機等)世界シェアを発表します。
堂々の1位はHP(ヒューレット・パッカード)!まさかの全体の40%を占めて圧倒的な単独首位です。
CMもなんとも言えず面白いですよね。


さて第2位は「Canon」!およそ18%。昨年の海外での売上は落ち込みましたがなんとか踏ん張っている様子。
第3位は「エプソン」!およそ16%。2位との差は2%、接戦です!
そして第4位は「ブラザー工業」!こちらはすこし離れておりおよそ8%。しかし国内シェアと比べると海外ではやっぱり強いですね!

There's one way to print it all : just tap! (詳細)

  • 広告主
    • Samsung
  • サービス
  • ビュアー
    • 4,176
0|0|0
HA
面白い!
好き!
感動!
SAMSUNG There's one way to print it all : just tap!


そして第5位が「SAMSUNG」!およそ5%のシェアを持っています。


日本ではほとんど見かけませんが、世界の量販店では結構見かけるそうですよ。
日本ではキヤノンとエプソンがいろいろと強すぎて参入するメリットがないそうです。
結局は価格競争になることが目に見えていますからね、それだったら新興国に進出して言ったほうが成長性はあるかもしれません。









さていかがでしたでしょうか。国内インクジェットプリンタ市場ベスト3と世界HCP市場ベスト5をお届けしました。
国内大手3社の新製品は各社特徴が出揃っておりこれからの売上が非常に楽しみですね。
また世界での存在感も実はこんなにあるんだよ、ということを知っていただけたら嬉しいです。
さて!今年は一体どこが勝つのか!見ものです!

執筆者:

saburo

( さぶろー )
場所は東京、だけどイメージは西のかなた。 そんな某国立大学に通うインターン生。 何を思ったのか突然サークルを辞めてCM Funに加入。 瞬く間にCMジャンキーに。 プロの執筆陣に混じり、恐縮しつつも奮闘中です。 国内外、新旧問わず、「お!なにこれ」と思ったものをお届けします!

他のコラムを見る

前後のコラム

人気のコラム

最新のコラム

コラム一覧を見る