ウェブマガジン CM Funコラム

女の髪は、俺たちが
(ひっそり) つくる。

あゆみ

髪は女の「額縁」だと、誰かが言ってました。
なるほどうまいことを言う。
「でもさ、結局、中の絵が肝心でしょ?」いえいえいえ。

さほど美人というわけではないけれど
髪の毛とヘアスタイルの演出が見事にキマっているので
なんとなく美人オーラを放っている女子って、
周囲に1人や2人いませんでしたか。
私はそういう子を「見事な額縁美人…!」と内心思ってました。
(いや褒めてるんですよ?)

逆に私たちから額縁を取っ払ったらどうなるか。
美容院で頭にタオルをぐるぐる巻きにされて
しばらく放っておかれるあの時間。私はあれが本当に苦手です。
むき出しで何のごまかしも効いてない己の顔と向き合うと
いつも激しく落ち込むからですよ…。

というわけで、髪の毛は短くても長くても、
女の顔と雰囲気を作り上げる大事な大事なパーツ。

そこの繊細さは、おそらく男性にはよく分からない。
だから化粧品のCMと同様、ヘアケアのCMもこれまでは
「女による女のための聖域」って感じだったと思います。
キラキラと美しくて、可愛くて。

ところが私は最近、気づいてしまいました。

「シャンプーのCM、女性用なのに男性タレントばかりになってる…?」

P&G ヘアレシピ CM

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HA
面白い!
好き!
感動!
(【ヘアレシピ】テレビCM 速水もこみち「ヘアレシピ キッチン」編)

例えばこれ。
料理上手のもこみち先輩、今度はキッチンでヘアケアづくり。
追いオリーブオイルならぬ追いシャンプーで、濃密な潤いを与えてくれる。

あるいは、最初に皆さんが思い浮かべたのはこちらかもしれません。

TSUBAKI・エクストラモイスト シャンプー/コンディショナー TSUBAKI 「髪切るのやめた」篇 15秒|資生堂 CM (詳細)

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    • TSUBAKI
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HA
面白い!
好き!
感動!
(TSUBAKI 「髪切るのやめた」篇 15秒|資生堂)

そう、福山雅治さま(なぜ結婚した…)の一連のシリーズ。
彼はどうやら大自然にぽつんと建つ一軒家サロンの主。
女性たちにシャンプーをし、髪を美しくする手助けをしてます。
夏には杏ちゃんの結んでいた髪を勝手にほどいたりして、
俺様気味のちょっと怪しい雰囲気を醸し出してましたね。

そしてこちらも。

花王 エッセンシャル CM

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HA
面白い!
好き!
感動!
(花王 エッセンシャル 朝を変える篇 30秒 CM 櫻井翔)

こちらのシリーズはスタート時から桜井くんが
くるりとターンするとエッセンシャルのボトルに変わったりして、
まさに髪の妖精というか「エッセンシャルの化身」。
女性たちの小さな、でも深刻な髪の悩みに優しく寄り添ってる。

もちろん男性は美しい髪の女性が大好き。
「こんな髪が好き」「ロングがいい」「ショートがいい」
とそれぞれに好みや意見があります。

だけどこれらのCMがものすごく興味深いのは、彼らイケメンがいずれも
そうやって「女性の髪を評価する異性としての存在」ではない、ってことです。

観客じゃないんです。
制作サイドなんですよ。

言うなれば女性と一緒に美しい髪を作る相棒。
裏方。プロデューサー。サポーター。執事。

「キミがキレイになったら僕、嬉しい。だから頑張れよ」じゃない。
「キミのキレイづくりに全面協力する。一緒に頑張ろう」の姿勢。

この立ち位置、すごーく現代的じゃないですか。

前者に応えることに、女性たちはもう疲れちゃってるんです。
必要なのは、追いかけたい人ではなく、裏で支えてくれる人です。

こういうCM、今後も増えるかもしれませんね。
いやもう、他ジャンルにも、増えてるのかもしれませんよ。


(執筆者: 近藤あゆみ)

執筆者:

あゆみ

博報堂コピーライターからなぜかダンサーに転身。その後 (株)ネットプライス創業時からライター&クリエイティブディ レクターとしてEコマ―スに携わる。日本初の共同購入「ギャ ザリング」やブランド買い取り「ブランディア」の名づけ親。 「広野ゆうな」のペンネームでメルマガやブログを15年以上 書き続け、一部にコアなファンを持つ。現在はフリーでライ ティング、ネーミング、コピー、コラム、振付など手がける。

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