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世界一の時間で、人生を極める!
高級マンション・ゴージャス競争

岡田直也

年末年始のTVスポットは、不動産ブランド合戦。
au、softbank、ダイハツと並んで、
とにかく目立っていましたねえ。


まずは、野村不動産「プラウド」。

野村不動産 プラウド×メノルカ島篇 30sec CM (詳細)

HA
面白い!
好き!
感動!


そして、東急不動産「BRANZ」。

ブランズ 東急不動産【BRANZ】TV CM(2016)30sec (詳細)

HA
面白い!
好き!
感動!
この2つに、首都圏を中心にCMを展開する、
明和地所の「クリオマンションシリーズ」を加えると、
わあ、みんな同じ方向性、なんですね。そう思いません?
リゾートか、アートっぽいか、都会的かといった、
トーン&マナーの違いはあるにせよ、
ひとりの美しい女性を象徴的に登場させ、
至福な時を満喫している感じは、共通しています。

ぼくの記憶が正しければ、
先がけたのは明和地所、だったような気がします。
F1を、CX系の地上波でさかんに放映していたとき、
スポットでさんざ見ていた気がするから。
F1はそれこそ、セナ・プロ時代のまっ盛り。
アナは古舘さんだったから、そうとう前の話です。

そのつぎに「プラウド」が現れて、
それを追うように「BRANZ」が、といった感じではなかったか、と。

まあ、自分が制作担当だったら、少しはちがう路線を考えるよなー、
みたいなことは、ちょっと横においといて、
なんで、こうも似てしまうのだろう?

それはおそらく、このクラスの高級分譲マンションって、
一般のひとにとっては、生涯もっとも高価な買い物になるから。
高級なイメージが、ブランドにとって大きな付加価値にもなるから。

そして、若い女性ひとりだけを登場させるのは、
ブランドとして、ターゲットを絞り込むことができないから。
ファミリーもいれば、リタイア後を考えるひともいる。
はたまた投資目的のひとだって、少なくないわけで。
そうすると、登場人物は象徴、にならざるを得ないのでしょう。
ぼく自身も、不動産をときどき担当するので、
そのへんの事情は、よくわかります。

そう、似てしまうのは、ある面しかたがない、と思うんです。
むしろ、CMの描くブランドイメージを持続させることが大事。
だから3社ともに、音楽にもそうとうこだわっていますね。
野村なら、スタンダード曲“Someone to watch over me”を、
東急なら、ラフマニノフをしっかり守っている。
音楽というのも、ブランディングのだいじな要素ですからね。

でもね、そんな事情はさておき、
映像は、どれもキレイ、なんですよね。
それだけでも、鑑賞する価値あり、だと思いませんか。

いやいや、もしぼくが担当だったら、うーん、もう少し・・・。
ああ、それはやめておきましょう。

(執筆者:編集長 岡田直也)

執筆者:

岡田直也

CMは、世の中の動きとまさに連動しています。イケイケの時は 勢いがいいし、沈滞してるときはどこか内省的になったりする。 そういう意味でCM観察とは、立派な社会学・考現学といえます。 それとは対極の「神はディテールに宿り給う」。これもまた事実。 些細な演出の妙など、作り手の意志が際立つ場合も、あるのです。 そう、CMの観かたは、大所高所から重箱の隅にいたるまで無限。 ぼくらがそれを、いろんな角度から提示できれば、と思ってます。

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