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素材の良さ、イカしてます。
(コンブですが)

東井 崇

札幌のコピーライター、東井 崇です。
先日は札幌の最低気温はマイナス8度。
ようやく北海道の冬も本気を出してきました。

有名な話かもしれませんが、
北海道の人が東京に行くと、
寒い寒いと言って、風邪をひきがちです。
というのも、北海道の冬が寒いのは外だけで、
室内は異常に暖かいから。
そんな異常に暖かい室内で薄着で熱々の鍋を囲んで、
キンキンに冷えたビールを飲んだりします。
人間って、一方に偏ると、
もう一方に偏ってバランスをとるようです。

前置きが長くなりました。
私の中で、北海道の広告の“あるある”と言えば、
「素材の良さ」推しだと思っています。

この説を色んなところで口にして
北海道民から白い目で見られがちですが、
ご説明しましょう。

もともと素材の質が良いため、
北海道の料理は、
“素材の良さを活かして”あまり手を加えない
とよく言われています。

例えば、お寿司。
北海道はネタがいいけど、
手が込んだ仕事の寿司は東京に限ると、
まわりの食通の人が言っていました。
(私は言ってませんよ…)

同じ現象が広告にも見られます。
例えば食品の広告で、
その美味しさを訴求するのに、
そのまま「おいしい!」
とコピーで言ってしまうようなものが
多い気がしています。

まあ、確かに変に表現をこねくり回すよりは良い気も、
昨今しておりますが、
さすがにそれ一辺倒だと…。

しかし、中には素材の良さを
絶妙に活かしているCMもあります。
というわけで、今回のCMはこちら。

歯舞漁業協同組合 はぼまい昆布しょうゆCM 漁師編 2012年Ver. 15秒 (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!

商品の良さを伝える役目を担うのが、
昆布漁師さん本人たち。
(見る限り本物の漁師さんのようです)
このCMでは、漁師さんという素材を
カッコよくドラマチックに描くような手法をとらず、
素人感全開で、そのまま“料理”しています。

ある意味、
“素材の良さそのまんま”CMなのかもしれません。
しかし、昆布しょうゆを漁師さんに置き換えて見せる
という表現手法によって、
ある種のシズル感が生まれ、
さらにはこの商品に対する親しみやすさも
醸し出している気がします。

上記のCMは、2012年ver.のものでした。
で、最近のCMは…

歯舞漁業協同組合 はぼまい昆布しょうゆマン 15秒 CM (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!

「われらの正体は、あくまでも謎のまま」
と言ってますので、
1本目のCMを見た方、
そっとしておいてあげてください。
誰が誰なのか、見比べたりもしないようにしてください。
「人数が違う!」とかも指摘しないでください。

もうひとつの商品、はぼまい昆布ぽんずのCMがこちら。

歯舞漁業協同組合 はぼまい昆布しょうゆ はぼまい昆布ぽんずガール 15秒 CM (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!

この自己紹介の流れだと、
某アイドルの自己紹介と
同じ節回しで言ってしまいそうな気がして、
別の意味でドキドキしますね。
(権利関係とか大丈夫か…みたいな)

変に背伸びした洗練された表現とかに走るのではなく、
素材の良さを上手く活かしているあたり、
プロの仕事が感じられるCMです。

札幌でテレビを見ていると、
超絶技巧を駆使した東京制作のCMの合間に、
こういった滋味深いCMが流れるわけです。
その違いを楽しめるのが、
地方の醍醐味の一つなのかもしれません。

(東井 崇 執筆)

執筆者:

東井 崇

1977年富山県生まれ。岐阜県出身。札幌在住。 リクルートメディアコミュニケーションズ、電通北海道を経て、 2012年に独立。現在はフリーでコピーライターをやっています。 なんだかんだで広告が好きなようです。 とはいえ、地方なので、広告に限らず仕事の守備範囲は広め。 人生で初めて飼った猫を溺愛する日々です。 www.takashitoi.com

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