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企画会議で、かならず誰かが、
こんなアイデア、出してくる!

岡田直也

タレントの名前で、遊んでしまおう。キャスティング命でいこう・・・。
これ、古今東西のCM企画会議で、必ずといっていいほど出てくるネタなんですね。

ぼくも過去、そんなこといくつ考えたか。
わかりやすく言えば、無糖の缶入り紅茶があったとして、
加藤茶さんを起用し、「私、今日から武藤茶です」とするような。
(待てよ、これに近いCM、観たことあるなあ)
でもこのタイプ、実際にオンエアされる数は、それほど多くありません。
こういうアイデアって、発案者だけが面白がって、
周りはさっぱり、ってケースが多かったように思うのです。
そんな中、このCMは、ぼくの長年の夢を叶えてくれました。
(ちょっと大げさだけど)

キリンビール キリンチューハイ ビターズ ほろにがレモンライム CM

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HA
面白い!
好き!
感動!

おや、酒井美紀さんだっているぞ、って、ツッコミたくもなるけど、
オチがカルーセル麻紀さんとは、なんともお腹いっぱいな・・・。

あと、企画会議でよく出てくる定番のアイデアとして、
はずすわけにはいかないものがあります。
それは、「アニメを実写で」というもの。
これほんと、ぼくがこの仕事を始めたころから、
必ずと言っていいほど、テーブルに上がっていたと思うんです。
でも結局は「ムリだろ」で終わってしまう。
そんなこんなで、陽の目をみなかった企画、数知れず・・・。

このタイプに風穴を開けたのは、
おそらく「オトナグリコ」だったように思います。
豪華キャストで、サザエさん一家の25年後を描いたもの。
あれは、やられた! と思ったな。

その後、話題になったものの筆頭は、
やはり、トヨタの「ドラえもん」シリーズでしょう。
キャスティングもうまいし、
なによりあのジャイ子が、やせてキレイになってる!
こういうひねりが、企画全体をひき立たせています。

そういう系譜のなかで語らなくてはいけないのが、これ。

ソフトバンク Netflix CM

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HA
面白い!
好き!
感動!

ソフトバンク CM「MOONRIBAR」立つんだジョー篇(15秒)

ソフトバンク CM

HA
面白い!
好き!
感動!

「元○○」という点では、オトナグリコの流れです。
ただこのシリーズ、サザエさんやドラえもんといった、
ひとつのアニメ世界をそのまま未来に持ち出すのではなく、
共演させちゃってる。「異種格闘技」が行われている。
そこが、うまいところなんですね。

こういった、必ず企画会議に上がってくるアイデアたち。
誰もが考えつくこと、とも言えるんだけど、
作っちゃったひとがエラい。ここは、やったもん勝ちの世界。
さらに、ジャイ子に前田敦子さんを起用するとか、
セーラームーンと鉄腕アトムを共演させるとか、
企画に花を持たせる仕掛けを考えたひとも、エラいと思う。

ただね、「マキミキ」も「元○○」も、
権利関係とか、リーガル的な手続きがとにかくタイヘン。
だから、大きな広告代理店じゃなきゃ、できないんだよなー。
そこだよなー。

(編集長 岡田直也 執筆)

執筆者:

岡田直也

CMは、世の中の動きとまさに連動しています。イケイケの時は 勢いがいいし、沈滞してるときはどこか内省的になったりする。 そういう意味でCM観察とは、立派な社会学・考現学といえます。 それとは対極の「神はディテールに宿り給う」。これもまた事実。 些細な演出の妙など、作り手の意志が際立つ場合も、あるのです。 そう、CMの観かたは、大所高所から重箱の隅にいたるまで無限。 ぼくらがそれを、いろんな角度から提示できれば、と思ってます。

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