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虫の日オメデトウ! Ⅱ

岡田直也

さて、そんな「虫」の話、どう展開させようかと考えた末、
ぼくがH関西支社時代、キンチョー(正式には「大日本除虫菊」です)で考えた企画をネタにするのがいいかな、と。

そうです。もう10数年まえの話ですが、2~3年ほど、同社を担当していました。
当時は(今もそうですが)、キンチョーの面白TVCMといえば、D社の独占状態。
ぼくらは、他のメディアを攻めるしか、なかったんです。
そこで、新聞・雑誌で、とにかく瞬間芸・飛び道具で、
オモシロ(と思われる)企画を、ずっと出しつづけたものでした。

たとえば、こんなふう。

あの頃、世界で活躍していた伊達公子さんが、キンチョールを持って登場。
そこに、一行のコピー。

  手にスプレーや!

いやいや、解説するのも恥ずかしいですわー。
こんなノリでプレゼンしてたんで、まったく通らなかった。

でもね、ひとつだけちゃんと先方を説得でき、掲載になったものがあったんです。
「ダニ キンチョール」ってやつだったかな。
あれ、ノズルを床や畳にブッ刺すんですね。知ってます?
つまり、使うときには、商品はサカサマ。
商品名もロゴも、天地逆になっちゃうんです。当然のことですね。
そこでそれを逆手にとって、使用シーンで、商品だけ正対させる。
つまり天井も床も、背景はすべてサカサマにする、というビジュアルを考えました。

そこで、コピーです。
プロダクションの女性コピーライターが、こんな一行を考えたんです。

  スマイニダニイマス

彼女ったら、ぼくが「言葉遊び」好きというのを知ったうえで、
こんな回文を書いてきたんですね。
ぼくがすぐに飛びついたことは、いうまでもありません。

でも彼女、この雑誌広告を中心においた何点かの作品で、
翌年のOCC(大阪コピーライターズクラブ)新人賞を取ったんです。

ほい、ちょっと虫のいい話でした・・・。

ではさいごに、虫と人類との壮絶な闘いを描いたこんなCMを、ご紹介・・・。

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執筆者:

岡田直也

CMは、世の中の動きとまさに連動しています。イケイケの時は 勢いがいいし、沈滞してるときはどこか内省的になったりする。 そういう意味でCM観察とは、立派な社会学・考現学といえます。 それとは対極の「神はディテールに宿り給う」。これもまた事実。 些細な演出の妙など、作り手の意志が際立つ場合も、あるのです。 そう、CMの観かたは、大所高所から重箱の隅にいたるまで無限。 ぼくらがそれを、いろんな角度から提示できれば、と思ってます。

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