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ほかドラ

東井 崇

札幌の東井です。

チョベリグ。
MK5。
パリピ。
リア充。
日本語の流行語は、短いです。
いや、短くなったことで、
その伝播する力が強まり、流行語になる、
と言えるのかもしれません。
バンドやアーティストなども、
人気が出てくると、
すぐに短い名称にされて呼ばれ出しますね。
ミスチル、ドリカム、セカオワ、ザイルなど。
コピーライターの世界においても、
「長いコピーは読まれない。短いコピーにすべし!」
という諸先輩方から教えられてきました。
(頭ではわかっていても、
それを短くするのが、難しいわけですが…)
短ければ短いほど、覚えやすく、
口の端に上りやすくなる。
今回は、そんな短くされた言葉のCMをご紹介します。

皆さんは、ドラッグストアによく行かれますか。
大型店とかを訪れるとわかるのですが、
昨今のドラッグストアって、
コンビニ・スーパー・ホームセンターとの境目が
なくなりつつあります。
薬はもちろん、
生活用品、食品、アルコール、雑貨まで揃っており、
ドラッグストアに行けば、
だいたいの用事が済んじゃう勢いです。
わが家の近所にあるのがサッポロドラッグストアー、
名前の通り、こちらのご当地ドラッグストアです。
北海道出身企業としては数少ない、東証一部上場企業。
北海道の星です。

このたび、こちらの店舗の正式名称が「サツドラ」に変わり、
あわせてロゴが刷新されました。
そのニュースを伝える目的で作られたCMです。

サツドラ誕生祭 TV CM 15秒 (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!
新元号「平成」の発表時の映像を
参考にしているような絵作りですね。
思えば、小渕元官房長官が
「平成」の二文字を披露する様子って、
“ネーミング”の発表としては、
日本で一番有名なシーンかも。
当時、私は小学校5年生でしたが、
未だによく覚えています。

店舗名を短くしたから、
発表のコメントもすべて短く、という企画です。
初見だと、「え?」と思うようなフックがあり、
回数を重ねて見ていくと、徐々にセリフの全貌が
わかってきます。
フリークエンシーの多さを踏まえて、
企画内容を設計しているのかもしれません。

セリフを短縮する手法では、
過去に、缶チューハイ「グレフル」のCMがありました。
深津絵里さんと夫の会話が、すべて短縮されているというもの。
あのCMも、そもそも商品名が短縮されたネーミングだったので、
自然とあのような表現になったのかな、と思います。

ところで、
私、プライベートでは、
縮める言葉をあまり使わないことに気づきました。
や、サツドラのように
オフィシャルに縮めた言葉であれば、
普通に使うのですが。
バンド名を短縮して呼んでみるとかは、
あまりしないかも。
縮めた言葉を使うのに照れってないですかね。
なんだか流行りにのっているようで
気恥ずかしいというか。
そうやって世の中に「流通する」言葉をつくる
仕事をしているわけなので、
自己矛盾を感じてきました。
あ、料理人が家では料理しない、
っていうのと似ているのかもしれません。
いや、似てないか。

ここの照れを払拭できれば、
コピーライターとして一皮むける気がする今日このごろです。

執筆者:

東井 崇

1977年富山県生まれ。岐阜県出身。札幌在住。 リクルートメディアコミュニケーションズ、電通北海道を経て、 2012年に独立。現在はフリーでコピーライターをやっています。 なんだかんだで広告が好きなようです。 とはいえ、地方なので、広告に限らず仕事の守備範囲は広め。 人生で初めて飼った猫を溺愛する日々です。 www.takashitoi.com

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