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【特集】宮城・雄勝リポート!下

岡田直也

じつは行きがけに、ちょっとした衝撃を味わったんです。
新大阪から新幹線を乗り継いで仙台へ、そこから仙石線で石巻、さらに石巻線で女川に行き、現地の雄勝まではタクシーという、まあ大旅行を敢行したのですが、驚いたのは、女川駅とその周辺の、キレイなこと! 駅舎はピッカピカの新築、駅前はみごとに整備され、道路もまっすぐ。とにかく新しい街ができちゃった、という感じだったんです。

さすが、原発のある自治体は、豊かだなあ。もうほんとに、わかりやすい。

それにひきかえ、旧雄勝町の中心部は、まだ堤防建設の途中。地面は、ところどころ整地されているだけ。役場も病院も、すべて流されたままなんです。道の両側には、むなしく門柱だけが残った、草生い茂る空き地が、いくつも・・・そうなんです。女川町との、その落差! ほんとに、悲しくなりましたよ。

そう、落差といえば、震災の年のGW、仙台に行ったときにも、感じましたね。仙台市内はものすごい賑わい。「復興バブル」といわれ、土木・建設業関係の人たちがおおぜい押し寄せただけでなく、一般の地元家族も、楽しそうに買い物したり食事したり、だったんです。

仙台だけでなく、そのとき、はんぶん仕事で訪れた「石巻イオン」もそうだった。とにかく買い物客が多かったんですね。家族連ればっかりだったような印象です。そのイオンから数百メートル先は、津波によって壊滅的な被害を受けていた、というのに。


そうなんです。ひとくちに被災地といっても、その実情はけっして一様ではありません。
おなじ仙台でも、被災したひとと、免れたひとの間に、おおきな隔たりがある。また、旧雄勝と女川のような、自治体間の格差も大きい。さらに、桑浜のような小さな集落は、小山ひとつ超えるだけで、周囲とはまったく事情が変わってくる・・・。

そういうこと、ぼくらはもっと知らなければいけないんです。
マスコミの報道では伝わっていないことが、とにかくたくさんある・・・現地に行って、ほんとうに痛感した次第です。

だからみんな、東北へ行こうよ! と、ぼくは声を大にして言いたいのです。
今からでも遅くはない。野次馬根性でもいい。
とにかく、現場の「今」を見てほしい、感じてほしいと思うんです。

ではさいごに、こんな映像を。
有名な「九州新幹線CM」の、福島バージョンです。
これで、すこしはほっこり、できるかな。

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(執筆者 岡田直也)

執筆者:

岡田直也

CMは、世の中の動きとまさに連動しています。イケイケの時は 勢いがいいし、沈滞してるときはどこか内省的になったりする。 そういう意味でCM観察とは、立派な社会学・考現学といえます。 それとは対極の「神はディテールに宿り給う」。これもまた事実。 些細な演出の妙など、作り手の意志が際立つ場合も、あるのです。 そう、CMの観かたは、大所高所から重箱の隅にいたるまで無限。 ぼくらがそれを、いろんな角度から提示できれば、と思ってます。

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