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全然チープじゃない、
ファストファッションCM。

林きょうこ

2000年半ばから“安くて早い”ファーストフードになぞらえて
呼ばれるようになった、「ファストファッション」。
このコトバ、2009年の流行語大賞トップテンにも入りました。

ファストファッションといえば、
GAP、ZARA、H&M、そして日本のUNIQLO、GU、しまむらetc…。
今じゃすっかり定着して、巷にあふれていますよね。
きっとみなさんも、買ったことあるかと。
実際、日本人の着ている衣料品の45%が
ファストファッションの衣料とさえ言われているようです。

私はバブル世代ではないけれど、
学生の頃、バイト代を貯めては、高い服に費やしたものです。
ファストファッションなんてコトバもなかったし、
まだ「安かろう悪かろう」という考えが主流でして。
なので、低価格のお店で買うということ自体、
恥ずかしいという認識の方が多かったように思います。
ダサイというか…。

現在でも、ファストファッションは恥ずかしいものか?
たぶん、そんな風に感じるひと、ほとんどいないでしょう。
むしろ、「オシャレなのに安い」という認識に変わった気がします。

では、ファストファッションの地位は、なぜ上がったのか。
もちろん、社会的背景も関係していると思いますよ。
でも、それだけじゃなくって、広告がブランドイメージを高めたのではないか?
個人的には、そう思うのです。

ユニクロ ライフウェア UNIQLO LifeWear 人はなぜ服を着るのか? 60秒 CM (詳細)

  • 広告主
    • ファーストリテイリング
  • サービス
    • ユニクロ ライフウェアー
  • ビュアー
    • 33,166
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HA
面白い!
好き!
感動!
こちら、UNIQLOの最新CM。

私の記憶が正しければ、その昔、UNIQLOが流していたCMといえば…。
レジで定員さんとおばちゃんのやりとり…。
最近のとは全然違って、「低価格」「大量生産」というコトバが似合う、
チープなCMだったんですよ。
まだヒートテックが爆発的にヒットする前のハナシですが。

それが
長い年月をかけ、徐々にマイナーチェンジしつづけ、
「人はなぜ服を着るのか」を問えるほどのブランドに成長しました。
それは広告にチカラを入れ、
消費者のイメージを変えていったからではないのかな、と思います。


つづいて、H&MのCMをご覧ください。

The Road Trip featuring David Beckham and Kevin Hart (詳細)

  • 広告主
    • Hennes & Mauritz
  • サービス
    • 企業CM
  • ビュアー
    • 1,146,304
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HA
面白い!
好き!
感動!
チープなお値段が画面に表示されているので、
一見、価格訴求しているように感じますが、実際そうなのでしょうか。
私は、ブランドの世界感が伝わるLook bookでも見ている気分になります。

あるファッション雑誌のブログに、こんなコトバが書かれていました。
“イマジネーションを喚起する際には、
「リアリティ」は不要です。「憧れ」が必要なのです。“

まさにその通り。
見ているひとに、まずは「かっこいい!」と思わせなきゃダメですもんね。

ファッションの話ではないですが、
たとえば、お財布にやさしいニトリ。
やっぱり「お、ねだん以上」の付加価値部分を表現しています。

そう考えると、逆に価格を訴求するのって、実はとても難しいこと。
成功例は、家電量販店ぐらいなものです。

いくらファストと言えど、ファッション業界に必要なのは、
「憧れ」という付加価値。
価格に頼っていては、ブランドにファンはつきません。
それにチープなCMなんか流してたら、
売り上げまでチープになっちゃうってものですよ、きっと。

執筆者:

林きょうこ

1981年神奈川生まれ、大阪在住歴なんと15年目。 すっかり関西化している岡田直也事務所のコピーライターです。 ただいま、おひとりさま生活謳歌中、独身子なしの30代。 絶賛花ムコ募集中!将来、宝くじを当てることを夢見ながらも CMFun編集長・岡田のもと、笑いのたえない明るい職場で、 楽しみながら、日々仕事に精進しています。 オモシロCMやステキなCM、たっぷりお届けてしてまいります。

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