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戦いか、笑顔か。

あゆみ

ぼんやりTVを観ていると気づかないけど、かなり流れているもの。
それは、転職サイトのCMだ。


気をつけてみて観るととても多い。
そういう時期なのか、時代なのか、多分どちらもなんだろう。


転職サイトは不動産(賃貸)サイトと似ているなと思っていて、
「世に出る同じ情報をいかに早く魅力的にパッケージングするか」
「どういう姿勢でサポートするか」が他との差別化につながるものだ。


なので転職サイトのCMはおのずと
「ウチは転職をどう捉えるか、どう描くか」に注力する。
その違いは、観ていて興味深い。


まずこの2つ。

インテリジェンス DODA CM動画「綾野剛 キミだけのゴール」篇 15秒 (詳細)

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DODA CM動画「綾野剛 キミだけのゴール」篇 15秒

【マイナビ転職】 決意する篇 15秒 CM (詳細)

  • 広告主
    • 株式会社マイナビ
  • サービス
    • マイナビ転職
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    • 7,521
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【マイナビ転職】 決意する篇




うおお。どちらもカッコいいのだけど、
観ていて思わず奥歯をギュッと噛みしめてしまう。


「君だけの」「自分との」ということばを使ってはいるけど、
ここに描かれているのは「競争」「戦い」だ。 
他者を意識しながら、歯を食いしばり拳を握りながら
清水の舞台から飛び降りてみたり、ずぶ濡れになってみたりして疾走する。


この「すげえ大変だよ…でも必死にがんばろうぜ」というメッセージは
何だか目の前に高い高い山を作られたようで、ちょっと怖い。


今の時代、確かに就職状況は厳しい。だから描かれ方は合ってはいるし、
「そんな厳しい状況でもウチならナイスなアシストをしますよ」という
アピールは、正しくはあるのだろう。




次にこの2つ。

エン転職TVCM「活躍しよう篇」ディレクターズ・カット版 (詳細)

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エン転職TVCM「活躍しよう篇」ディレクターズ・カット版

リクルート フレフレ、人生。「応援歌」①篇15秒 【リクナビNEXT】 CM (詳細)

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  • サービス
    • リクナビ NEXT
  • ビュアー
    • 2,187
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フレフレ、人生。「応援歌」①篇15秒 【リクナビNEXT】



前の2つと違うのは、こちらは「転職活動の戦い」自体ではなく
「転職の醍醐味」や「未来への希望」を示唆しているところ。


転職したら、今とは違う自分が待ってるんじゃないか。
そう思わせるのは、とてもいいと思う。


エン転職の方は軽快な音楽とテンポのいい展開、そして濱田岳と
バカリズムのキャラのおかげですごく楽しげになっているけど、
主人公・濱田の「転職後の日常」、ものすごーく泥臭いよね(笑) 
常に走り、食事もままならず、遅くまで残業し…。
そうやってつかんだ仕事のカタルシス!っていう方が伝わりやすいのでしょうけどね。


それに比べてリクナビはゆるい。 
ぼんやりと考える主人公に鼻歌で通り過ぎる大泉洋。
まだ何も起こしていない、起こっていない日常からの始まり。 
これまで登場したCMのサブキャラが皆、
必死に主人公の背中を押す応援係または転職請負人なのに対し、
大泉洋自身が自由業というか働いてない近所の兄ちゃんというか…。
距離が遠くてのんびりしてる。
その人に「大丈夫」と言われてほんとに大丈夫なのか?(笑)


でもこの2つのCMのメッセージ、「活躍しよう。」
「とにかく笑えれば 最後に笑えれば」は、いいなと思うのだ。


今の状況を変えようと思って職を変えるのだから、
できれば今より笑っていられる生活がしたいし、
濱田岳みたいな方向性でなくても、今より活躍したいはずだ。


連綿と続く日常、今の会社にいることで得られる安定。
それを失う不安は、想像以上だ。 
そういうものをエイヤとひっくり返す人は、
理由はどうあれ、すごいと思う。


だから私は「さあ戦いだ!負けるな」というエールよりも
「あなたのその第一歩はすごい。だから未来はきっと楽しくなる」と
笑って言われた方がわくわくすると思うのだ。


今の世の中、「求職情報」は少ないかもしれないけど、
選択肢は意外に自由で、たくさんあるんです。
何を選んでも、自分で工夫して、最後に笑えればそれでいいよな。


…と個人事業主でキュウキュウしてる私が言っても説得力ゼロですが!




一方、求職側ではなく、採用側はというと…。

「即戦力採用ならビズリーチ~こころの声篇~」(30秒)| ビズリーチTVCM公開中(字幕あり) (詳細)

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「なかなかいい人はいない」と言われてしまう現実。
うーん、転職ってやっぱり厳しい…。

執筆者:

あゆみ

博報堂コピーライターからなぜかダンサーに転身。その後 (株)ネットプライス創業時からライター&クリエイティブディ レクターとしてEコマ―スに携わる。日本初の共同購入「ギャ ザリング」やブランド買い取り「ブランディア」の名づけ親。 「広野ゆうな」のペンネームでメルマガやブログを15年以上 書き続け、一部にコアなファンを持つ。現在はフリーでライ ティング、ネーミング、コピー、コラム、振付など手がける。

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