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お正月と、サッポロビールと。

岡田直也

この正月も、なにかネタになるCMはないかと、
箱根駅伝をテレビでずっと観ていました。
「大人エレベーター」も、所ジョージさんまで来ちゃったら、
もう打ち止めかなあ・・・それにしても妻夫木クンも、もういい大人だよなあ・・・。
なんてことを思いながら、こんなCMを。

SAPPORO+「集え!ごはん党篇」30秒 (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!
これ、年明け早々、かなりバズってたようですね。
シールズを馬鹿にしてるとか、してないとか。
でも、制作者サイドに立ってモノ言うとすれば、
純粋に、「ネタ」にしたいだけ、なんですよ。
「シールズみたいにすれば、オモシロイんじゃない?」それだけです。
だから、馬鹿にするも持ち上げるも、ない。
とくべつな意図も、ない。そのへんの想いは、よくわかります。

ただ残念なのは、サッポロ宣伝部のコメントとして、
「シールズはまったく意識していない」的なものが出たこと。
でもこれ、誰が見たって、シールズでしょう。
だって、そういうつもりで作っているんだから。

おそらく3が日のあいだ、代理店の営業が奔走して、
これ以上の炎上などをさけるために、
広告主と協議して講じた対策、と推測されます。

久々に、バタバタしたCMを観たなあ。そんな感じでした。


だがしかし。
そんなことよりも、モンダイなのは、
これ、ノンアルのCMとして成立してる? ということ。

まず、冒頭の「サラダ」。
この人は、健康に気をつかうベジタリアン?
でも、ブーたれてるから、そうでもないのか・・・。
ここにまず、まったくリアリティを感じない。
なんで、カップラーメンにしないんだろ、と思うのです。

それから、カツ丼といっしょに飲むのなら、
本物のビールのほうが、美味しいんじゃないか?
残業中で飲むのはちょっと、ということなら、
そこは、お茶でしょう。
ここにも、リアルを感じないのです。

それよりなにより、
やっぱりこのCM、ゴハンのCMになっちゃってるんです。
肝心の商品が、まったく脇に置かれている。
ゴハン、みたいな要素を経由すると、
ものすごい遠回りになってしまう。
とにかく、そこですよ。そこがいちばん、気になるわけで。

・・・それもこれも、ぼくは根っからのサッポロビール・ファン。
自宅でも、事務所でも、黒ラベルとヱビスしか、飲まない。
そんなぼくだからこその、モノ言いだと思ってください。
「大人エレベーター」が、上質なロングランCMなだけに、
ちょっと、残念・・・。
執筆者:岡田直也
CMは、世の中の動きとまさに連動しています。イケイケの時は
勢いがいいし、沈滞してるときはどこか内省的になったりする。
そういう意味でCM観察とは、立派な社会学・考現学といえます。
それとは対極の「神はディテールに宿り給う」。これもまた事実。
些細な演出の妙など、作り手の意志が際立つ場合も、あるのです。
そう、CMの観かたは、大所高所から重箱の隅にいたるまで無限。
ぼくらがそれを、いろんな角度から提示できれば、と思ってます。

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