ウェブマガジン CM Funコラム

地震の揺れを
恐ろしさと楽しさの間で伝える
アーネストワン QUIE

ビスコチ

1月8日のCM Funのコラムでは、セキスイハイムのCMを取り上げて、震災に関する話をしました。

災害のあとに生きること|CM Funコラム

年を越し、やはり映像という切り口から震災に関する記憶を受け継いでいきたいと感じるとともに、最近小さい地震が頻繁に起きる中でやはり感じる危機感と、十分に防災に気を配れていないもどかしさを行ったりきたりしている状態でもあります。

そんな地震に対する曖昧な感覚に、ぐっと実感をもたらしてくれるCMがありました。

アーネストワン QUIE(クワイエ) のCMです。アーネストワンは「住まいづくり」を行っている会社で、QUIE(クワイエ)は「地震の揺れを吸収するという性能を持つ自社商品」です。

・・・

アーネストワン QUIE(クワイエ) TVCM動画 30秒

0|0|0
HA
面白い!
好き!
感動!

■なぜ地震に対する実感を高めてくれたか


QUIEは「震度7の揺れに鍛えられている家」ということで、“揺れに鍛えられている”シーンがあります。

そのシーンを直接的に見せるのではなく、「牛に乗るカウボーイの手のひらに家を置き、ロデオのように揺れに耐える」という間接的な見せ方をしています。

まさにこの「ロデオ演出」が、揺れや地震に対する感覚を高めてくれる要素となりました。

「ロデオマシーン」はスポッチャをはじめ、様々なところで体験できる乗り物。乗ったことある人は、その揺れがどれくらい凄まじいかわかるので震度7の世界に少しでも接続でき、それに耐えうる住まいの必要性も相まって感じることもあるでしょう。乗ったことなくても、揺れの凄まじさを想像しやすいであろう「メタファー(喩え)」です。


■災害のような情報にこそ、コミカルで身近なメタファーを?


耐震関連の商品や情報を伝えるものとしては、コミカルな手法なので“珍しい”タイプのCMだと思いましたが、「揺れや地震の肌感覚」を間接的に目で見て実感しやすいようになっている点は、伝えた方として機能していると言えるかもしれません。

もちろん実態をありのままに伝えたり、揺れに関してもその状況を限りなく現実的にみせる、というのも1つの方法です。

が、このようなコミカルかつ身近なメタファーを演出方法に取り入れることで効果を発揮するケースもあると考えられます。


■まとめ


今では、「防災ガール」や「SHIBUYA BOSAI FES」など、災害に対してより身近に、アプローチしやすい形で場をつくっているケースが増えてきています。

防災ガール

SHIBUYA BOSAI FES

防災なんて、地味でも誰もが自主的に取り組むべき当然のことですが、なかなかそういう状態になれないのもまた真実。それを正論で嘆くことは誰でもできます。が、このように入り口を“身近に、ポップに”することで、より多くの人の防災意識や知識、輪が広がるならば、無論いいことです。

どうすれば人々はより情報に接してくれるか」までも考え、設計することが、「防災」ということなのかもしれません。
執筆者:ビスコチ
2013年、とあるCMの満島ひかりさんの珠玉の表情と映像のパワーにやられた「運命の日」。これを機に、CM(満島ひかりさんにも)のめり込む。都会の喧噪にある大学に通いながら、CMの1コマ1コマに一喜一憂しています。CMの他にも、ラジオ、眼鏡、自転車、漫才、コントが大好き。
(CMFunを卒業しました!)

他のコラムを見る

前後のコラム

関連記事

人気の記事

新着記事

コラム一覧を見る