ウェブマガジン CM Funコラム

クルマだって、
「所有」にこだわることは、
もうないわけで・・・。

岡田直也

年明けからよく目にする、ボルボのCM。
「リース」という、クルマとの新しい関わり方を提案していますね。
さらには、中華レストランとコラボし、
「酢麻婆」なるメニューを開発して発表会に供するなど、
話題づくりにも、ぬかりはありませんでした。

「スマボ−新型 V40 夫婦の会話」篇 | TVCM30秒版

HA
面白い!
好き!
感動!
このCMを観て、まず感じたのは、
「ああ、新車がなかなか売れにくくなったのかな」ということ。
販売台数上位が、特定の車種で固められているんだろうし、
若い人から、クルマ離れが進んでいるんだろうし。
ボルボといえど、知恵を使わねばならない時代になったんだなあ・・・。
「北欧の堅牢な高級車」という地位を、とうに獲得している、
と思うんだけど、いまの人たちには、伝わってないのかなあ・・・。

The future of Volvo コンセプト・クーペ (詳細)

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面白い!
好き!
感動!
ただ、こういうサービスは、だいじなイノベーション。
そこは、じゅうぶん評価したいところですよね。


考えてみれば、同じく高い買い物の「不動産」だって、
分譲と賃貸が、システムとして確立しているし、
その形態も、シェアハウスや、ホテルや民泊も含めれば、
さまざまに分化しています。
つまりはクルマ業界だけ、遅れをとっていたのかも知れないですね。
あるいは、「所有」することにこだわりすぎていたのかも。
売る側も、乗る側も、ね。

今後、宝飾品や時計・カメラなど、
べつに買い取らなくても、と思われるほかの高級商品も、
「レンタル」という選択肢を取り込む方向にいくのだろうか。
ここはじっくり、ウォッチしていきたいところです。


さいごに、CM表現じたいについて、ひと言。

このつくり、ちょっと説明的すぎやしないかなあ。
「スマボ」なるコトバを解説しすぎ、という気がするのです。
「スマボって、面白いでしょ? いい発見でしょ?」と、
一所懸命言ってるような感じが、どうも否めません。
「もう持ってるじゃない?」なんて、いらないな。

そういう説明をいっさい省いて、
「スマボ!」だけ、ドンと出したほうが、
それこそスマートだと思うけど、どうだろう・・・。
執筆者:岡田直也
CMは、世の中の動きとまさに連動しています。イケイケの時は
勢いがいいし、沈滞してるときはどこか内省的になったりする。
そういう意味でCM観察とは、立派な社会学・考現学といえます。
それとは対極の「神はディテールに宿り給う」。これもまた事実。
些細な演出の妙など、作り手の意志が際立つ場合も、あるのです。
そう、CMの観かたは、大所高所から重箱の隅にいたるまで無限。
ぼくらがそれを、いろんな角度から提示できれば、と思ってます。

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