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乙女チックでも、
ファンシーでもない、紅茶。

林きょうこ

「男だから」「女だから」。
昨今、こういう男女差別的な発言はハラスメントになるので
あまり聞かなくなりましたが、
以前はよく言われていたような気がします。

昔から私は、お酒は嗜むぐらいじゃ満足できないし、
タバコミュニケーションで社会人生活を円滑にしてきました。
ついでに女子力が異常に低すぎる。
そりゃ、「女のクセに」と言われてもしょうがないか(笑)。

ありがたいことに、いろんなことがボーダーレスになったこの時代、
「男」や「女」というカテゴリーで十把一絡げに扱われることなく、
個を重んじられるようになってきたと少しだけ実感します。

それなのに未だ「○○だから」に捉われている節が、私には少々あるようで…。
先日、あるCMを観てふと気づいたのです。
あくまで勝手な思い込みなのですが、
「コーヒーは男の象徴」「紅茶は女の象徴」と決めつけていたことに。

ある紅茶CMが、これまでと全く違うイメージだったのです。
それが、こちら。

意識高い系IT社長【瀬良明正】プレミアムな朝スタイルに密着!~WEB限定スペシャルムービー~朝ティー (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!
アルコ&ピース平子が演じる、意識高い系IT社長・瀬良明正!
なんと、瀬良社長の会社のHPまで作っています。
かなり手が込んでいますので、必見。

おそらく商品(朝ティー)ターゲットは、
20代・30代の働くひとすべてなのではないでしょうか。

私の古い凝り固まったアタマだと、
つい朝活でヨガをするステキ女子とか登場させちゃいそう…。
全く、ダメですね(笑)。

だって、従来のCMは、たいてい女子が出てきて、女子に向けてつくられてもの。
乙女心に寄り添うものや、ファンシーなものがほとんどでしたもん。

「あなたと会ってる数時間。会いたいキモチと、休戦できる。」(リプトン)
私の大好きなキャッチフレーズなのですが、紅茶って、こういう世界観。

女のドリンクと思い込んでいたのは、
きっと広告のせいだ!そうに決まっている!!!
そう開き直って、TVを観ていると…。

キリンビバレッジ 午後の紅茶 おいしい無糖 「オール・マイ・ティー英語講座」篇 15秒 CM (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!
松潤が出ているではないですか!

動画の説明部分に、こんなことが書かれていました。
“「午後の紅茶 おいしい無糖」はスマートな大人が選ぶ
オールマイティーな本格無糖紅茶であることを伝えています。”

これまで、午後ティーのターゲットは明らかに女性だったように思いますが、
スマートな大人すべてに変わりました。

どうやら「紅茶は女性の象徴」という時代は、終わりを迎えたようです。


さて、ではコーヒーはどうでしょう。
現在放映されているCMを観る限り、
まだ「男=コーヒー」のままな気がします。

山田孝之さんのジョージアも、たけしさんのワンダ・極も、
タモさんのBOSSも、カズさんのFIREも、
基本的には男性にメッセージを送っているのではないか、と。
そういや昔、飯島直子さんのジョージアは、
男性を癒す(挑発!?)存在として出ていたし。

どれも頑張っている男性のひと息に、
コーヒーをどうぞ的なアプローチになっていますよね。
さらに言えば、働くひと=男=コーヒーという構図で、
まさに男社会の象徴というか…。

ちなみに、ブレンディCMで原田知世さんが飲んでいるのは、いつもカフェオレ。
「女だからブラックではなく、ミルク入り」なのでは!?

そんな風に考えると、
コーヒーCMの今後は、このの線のまま突っ走るのか、
時代に迎合してゆくのか、ちょっと注目してしまいます。

もちろん、紅茶もコーヒーも、嗜好で選ぶもの。
そういう意味ではオールターゲットなわけだけど、
広告は、コアターゲットへ向けてメッセージを発信しなくてはいけません。

実際、缶コーヒーのヘビーユーザーは、
建設業界とホワイトカラーのビジネスマンと言われています。
ほら、ジョージアのCM「おつかれ、俺たち」篇を思い出してください。
あの設定は、忠実に現実を表現しているということなんです!

ただ、「男だから」「女だから」というアプローチは、
いずれは通用しない日が来るのでは、と思わずにいられないのですが…。
執筆者:林きょうこ
1981年神奈川生まれ、大阪在住歴なんと15年目。
すっかり関西化している岡田直也事務所のコピーライターです。
ただいま、おひとりさま生活謳歌中、独身子なしの30代。
絶賛花ムコ募集中!将来、宝くじを当てることを夢見ながらも
CMFun編集長・岡田のもと、笑いのたえない明るい職場で、
楽しみながら、日々仕事に精進しています。
オモシロCMやステキなCM、たっぷりお届けてしてまいります。

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