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フツウって、なんですか?
ACCグランプリ受賞CM。

林きょうこ

9月末、ある番組に登場したキャラクターが批判を浴び、
フジテレビの社長が謝罪するという事態に発展しました。
その問題となったキャラとは。
それは、28年前に人気を博した「保毛田保毛男」。
七三分けに、顔の下半分を青く塗り青ヒゲを強調し、
頬っぺたをピンクに染めた独特な風貌。
当時、大流行していました。
小学校で男子がみんなマネしてたっけ…。

そうなんです。お察しのとおり、
このキャラクターは当時「ホモ」の象徴だったわけです。
今では、完全に死語というか、差別用語。

番組を観ていないので、どんな演出だったのかわかりませんが、
少なくともこのご時世、受け入れられないことは安易に想像がつくってもの。
嫌な想いをされた方も多いはずです。
いわゆる昭和時代の発想は、とても危険を伴いますよね。

CMにおいても家族の在り方や男女像も、
ずいぶん多様に描かれるようになってきました。
そんな中で、まだまだだなあと感じるのが「性」の多様性について。

ぜひ、9月末にACC TOKYO CREATVITY AWARDSでグランプリを獲った
東海テレビのCMをご覧ください。

東海テレビ「この性を生きる。」 (詳細)

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HA
面白い!
好き!
感動!
「性の多様化」というテーマを、セクシャル・マイノリティの当事者と
その家族を通して考える、社会の偏見とこの性を生きる人たちの“覚悟”。
出演者のナマ声が、胸に響きます。

いくら「ジェンダーレス」な時代になったといえど、
このお題は、とても慎重に扱わなければならないもの。

そういう意味で、東海テレビはすごいと思うんです。
難しいテーマに正面から挑み、発信する。
これって、実は勇気のいることなのかもしれません。


この数年、トランスジェンダーの方や同姓カップルが登場CMが
ちらほら出ては来ました。
たとえばGoogleアプリの「今年はやりたいからはじめよう」編は、
ネット上でも、肯定的な意見が目立っていたような気がします。
ただ、そういうシーンだけが話題になるのは、いかがなものかと…。
まだまだ理解が進んでいない証拠。

ちなみに海外にはたくさんの名作があります。
自分がゲイであることを父親に伝えた台湾マクドナルドCM。
父の愛に涙しました。
「家族とは何かなんて、誰が言えるの?
パパorママがふたりでもいいよね」とメッセージした
イスラエルの日産CMも、グッときます。

ほかにもたくさんあるんですけど、こういうCMに触れるたび、
改めて「フツウとは何か」考えさせられます。
企業はもちろん、私たち個人も真剣に向き合う時が来たのです。

では、CMにおける「フツウとは何」なのか。
私なりに考えてみたのですが…。

Coca-Cola | Pool Boy

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HA
面白い!
好き!
感動!
こういうCMが、何の批判を浴びることなく、
違和感なく、ごくごく普通に流れること、なのではないのか。
そんな世の中になることこそ、「フツウ」なのだと、
私は強く思います。

執筆者:林きょうこ
1981年神奈川生まれ、大阪在住歴なんと15年目。
すっかり関西化している岡田直也事務所のコピーライターです。
ただいま、おひとりさま生活謳歌中、独身子なしの30代。
絶賛花ムコ募集中!将来、宝くじを当てることを夢見ながらも
CMFun編集長・岡田のもと、笑いのたえない明るい職場で、
楽しみながら、日々仕事に精進しています。
オモシロCMやステキなCM、たっぷりお届けてしてまいります。

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