Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

関西のオモシロCM、どこ行った?

2017/06/28
このエントリーをはてなブックマークに追加

ここのところ、CMをあんまり話題にしてないなあ。

それは、しかたない。

TVCMが、どんどんオモシロくなくなってるからなあ・・・。


とくに、関西地場のCMが、かなり低調にみえます。

ぼくが大阪に転勤してきたころ(もう20年ちかく前ですが)には、

インパクトのつよいものばかりで、さすがは関西のCMだなあ、と思ったもんです。

東京でも見られるキンチョーを筆頭格に、

タケモトピアノ、茜丸、引っ越しのサカイ、ひらパー、ハナテン中古車センター・・・。

個性的なCMたちを、いくつも思い浮かべることができます。

ところが今ときたら。 頑張ってるところもあるんだけど、ねえ~。


これひとえに、東京一極集中=関西の相対的な落ち込み、の縮図なんだと、

ぼくなんかは、どうしても見てしまうんですよ。


たとえば、名だたる関西企業が、どんどん東京に本拠を移していった。

ぼくが担当しているさなか、パナソニックとダイドーが、引っ越しました。

関西にとっては大きな損失です。


そればかりか、企業にともない、人だって動いてしまう。

企業の移動と直接関係のない場合もふくめますが、

とにかくこの20年間に、関西の優秀な制作者が、こぞって東京に行ってしまったんです。

そして、それっきり帰ってこない。

そりゃあ、正直言って、レベルは落ちるはずです。


さらに、もともと中小企業が卓越しているのが、関西の大きな特徴。

その中小企業には、リーマンショックなり、最近の円安傾向なり、

経済動向がいちいち、マイナスファクターとして働いてしまうんです。

関西、として見れば、景気回復なんてまったく、おぼつきません。

そんななか、みんな汲々としているので、「売り」にしか興味がなくなってしまう。

CMは、費用対効果という視点からしか眺めない。

ようは、オモシロい広告をつくる土壌が、どんどんはぎ取られてしまっているわけです。


だから行政も、カジノをとか、万博をもういちどとか、そういう発想になっちゃう。

よっぽどのカンフル剤を打たないと、元に戻せなくなっちゃったんですね。

(しかし、もしUSJがなかったらと考えると、ゾッとしますわ・・・)



ああ、悲観的なことばかり書いてしまった。

でも、上のことはもしかしたら、日本中のすべての「地方」に共通なのかも。

2020年に一大イベントを迎える東京だけが、きっと栄えていくんでしょうね・・・。

そういうお約束で、この国は動いている・・・。


おお。そして論旨も、どんどん変わっていってしまった。

CMの話が、またぞろ、それたなあ・・・。


関西は、ダメ。ということはやっぱり、

オモシロいやつは、web動画から探すしか、ないのかな。

「実録・岡田塾!」、はじめました。

2017/06/25
このエントリーをはてなブックマークに追加

先週の日曜は、「父の日」でしたね。


これ、「岡田塾」の課題ネタとして、うってつけでした。

なにしろタイムリーなんで、書くほうも取り組みやすいしね。


広告主を「Loftの父の日グッズ」とし、父の日とリンクしていれば、

なにを書いてもいいことにして、まず甲南女子大のぼくの講座で出題。

つづいて大阪塾でも、それから18日の札幌塾でも出してみました。

(もっとも札幌の場合は、15分くらいで書いてもらったんで、

コンペというより、イベントみたいなものでしたね)


そこで今回は、そのなかから「大阪塾」の優秀作を、

ぜひぜひここで紹介したいな、と思うのです。


せっかく、いろんな課題を出しているし、

いいなあ、と思うコピーもたくさんあるので、

「実録!岡田塾」というのも、ときにはいいでしょう?


では、ぼくのオススメ5本、いきます。

まず、「カニ二段」の作品。


 ・何故だろう、お酒をついだら泣き出した。


  ~あり得ることだろうね。このぼくだって、うるっとくるかも知れない。

    とくに、娘が相手してくれたりしたらね・・・。


つぎは、「銀二段」作。


 ・ハッピーをパピーに!


  ~いやなにしろ、ロフトっぽくっていいですよね。

    「パピーをハッピーに」じゃなくて、こっちだね。


あとは、「玲子四段」が3本つづきます。さすがです。


 ・父のファッションは、むしろ伸びしろしかありません。


 ととと、ふふふ。


 もうひとつの贈り物は、使い方を教えてもらう時間だった。


  ~最初の一行は、かつて父の日コピーで、

    「ママとわたしが、パパをつくったの。」というのがありましたが、

   いつの世も、父親って娘にイジられたいもんなんですよね。

  ~2つめ。こういうのも、面白いなあと思うのです。

   「ふ」は「父」の音読みだしね。

  ~3つめ。

   これがベストコピーだ、と思いました。書いた本人も推していたし。

   きっとなにか新しいグッズなのでしょう。それについて、

   娘が手取り足取り、世話焼いてくれる時間は、そりゃあ最高に決まってます。


ちょっと「父と娘」の関係に肩入れしすぎたかな。

でも父の日なら、そこで描くのがいちばん共感を得やすいと思うんですよ。


そう、ぼくが日頃よく言ってる、想像と妄想をフルに働かせれば働かせるほど、

伝わるコピー、いいコピーができるってもんです。

この課題は、そんなシミュレーションに、とても向いていますね。



・・・まあ、こんな具合に、ときどき「岡田塾」の報告、やっていくことにします。
楽しみにしていてください!





ニッカ「余市蒸留所」に、行ってきました!

2017/06/22
このエントリーをはてなブックマークに追加

17日・18日と、北海道に行ってきました。


17日は、「札幌岡田塾」の出張講義と親睦会。

18日は、帰りの飛行機までの時間を有効につかいながら、

午前中は、ぼくのルーティンというか、札幌に来たら必ず詣でる3か所、すなわち、

狸小路の「HUGマート」、すすきの「千秋庵」、

そして大通ビッセの「toytoy屋」をまわった後、小樽へ行ってウニやイクラの昼飯、

そして、バスにゆられて「ニッカウヰスキー 余市蒸留所」へ。

帰りは直接、新千歳空港まで出る、という行程でした。


「札幌岡田塾」については、またページをさく機会があると思うので、

今回は、「余市」をフィーチャーして書いてみよう、と思います。


いやいや、なかなかよく出来ている、と思いましたよ。

おりしも天気は快晴。初夏の緑を吹き抜ける風が、とても心地よいなか、

広い敷地内に並ぶ建物はどれも、重みがあるのにどこか可愛らしさを醸し出している。

展示の内容も、とてもわかりやすくて好感が持てました。


もともと、創業者である竹鶴政孝氏を顕彰する目的があったに違いない、のですが、

よくありがちな、誰も知らないような初代を内輪でホメる、みたいにはなっていない。

やはりそこは、「マッサン」の力が大きい、のでしょうね。

あの連続テレビ小説、ここではいまだオンエア中、と感じました。


そして、「試飲コーナー」。

ちょっとずつなんだけど、3種類の酒が、タダで飲めるのですよ!

そもそも、入場料だって取らないんだから。

札幌へ行ったら、足を伸ばしてみる価値、ありますよ。オススメです。



でも、ちょっと引いた視点からの言いかたになるけど、

ちかごろ、「文化」としてのウイスキーが、消滅の危機にある、と感じます。

若い世代に、ちゃんと継承できていない。


ウイスキーの広告にしても、そう。

10年・20年前には、ウイスキーのCMといえば、大人っぽくて知的な表現の宝庫だった。

そういうの、とんと見られなくなりましたよね。

最近、といえば、東出クンと柄本さんが出ているものがありましたけど、

ああいう「入門編」みたいなことをやらざるを得なくなってる。

ウイスキー文化、途切れちゃったみたいですね。


そういうことからしても、この「余市蒸留所」の果たす役割は、大きいんです。

次代のための、文化の発信拠点、でなければならない。

これは、サントリーの「山崎」とて、同じこと。

とにかく、みんながんばれ、と声を大にして言いたいところです。



さてさて、この「余市行」、ひとつだけ心残りなことがありました。

それは、「フゴッペ洞窟」を素通りしてしまったこと。

続縄文時代に描かれた、日本ではめずらしい洞窟壁画郡。

こいつを、見逃したんです。縄文研究科としては、なんともったいない・・・。


よし、こんどぜひ、雪のシーズンにも、余市蒸留所に行ってみよう。

またちがった風情を味わいに。

そのときに、バスの時刻表をちゃんと調べて、フゴッペ洞窟にも、必ず立ち寄ろう。

いや、フゴッペがメインかな・・・。


まあとにかく、楽しみがひとつ、増えました・・・。






岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。