Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

塾生による新年会、ありがとう!

2018/01/17

しばらく間があいてしまったな。


というのも、引っ越し作業がけっこうタイヘンだったりして、

心ここにあらず、て感じだから、しょうがないかな。


そのなかにあって先日、岡田塾の第一期・第二期塾生みんなが、

新年会&送別会を開いてくれたことは、ぜひ書いておかなきゃ。

まあ、この慣れ親しんだ堀江の事務所では最後、というわけだから、

それに、関係はつづくとはいえ、みんなとは離れてしまうわけだから、

ちょっと感傷的にもなったりします。


でも、10年以上まえの塾生が来てくれたりするのは、うれしいものですね。

微力だけど、彼らの心のひとコマに、この塾がなってくれていたのなら、

それ以上の歓びはありません。


これからも、2か月にいっぺんくらいは関西に来る予定なので、

そのときに、現役生も交えて、また。



・・・なんか、また報告になってしまったけれど。

 CMのことは、なかなか書けなくなったねえ・・・。

'08 正月CMを「広告批評」します! 2

2018/01/06

そして3つめは、サッポロビール「大人エレベーター」坂本龍一


所ジョージさんのあとには、教授登場・・・なるほどね。


箱根駅伝枠で、たしか3タイプぐらい流れていたと思うんだけど、

いちばん感じたのは、坂本龍一さんの姿勢の、なんと控えめなこと!

受け答えがとても分かりやすくて、少しシャイな感じも出ていて、

なんか上手に枯れたなあ、うん、大人だなあ、と膝をたたいてしまいました。

そりゃあ作り手だって、3本も編集したくなりますよね。


同時に、星野源バージョンもやっていましたね。

(ところで妻夫木クンと源クン、どっちが上?)

でも、いいこと言おう、言おうとしている源クンとは、好対照に見えました。

(いやでもさ、彼は彼で、なかなかいいことは言ってたけど)


教授まで来ちゃうと、あとはなかなか人選、ムズカシイかもしれないな。

妻夫木クンを替える、という手もあるかもね。

でもそのあたりはもう、制作チームはちゃんと考えていると思います。



さて次は、「期待はずれ」組。


まず、au「笑おう」なんだけど、ちょっとガッカリ。

「春のトビラ」がよく出来てたんで、どうしても比べてしまう、というのはあるにせよ、

笑ってるシーンをあつめて「笑おう」はないんじゃないかと、

単純に思ったんですよ。

基本姿勢として、企業を売るのではなく、CMを売ろうとしているのが見える。

まあ、百歩譲ってそこは認めるにしても、

前に出てくるメッセージじゃないなあ、内向きだなあ。


それから、softbank「いいじゃないですか」もねえ・・・。

お父さん犬が「猫になりたい」も含めて、

ちょっとauに引っ張られすぎかな、というのが第一印象でした。


ただ、同社にしてはホントにめずらしく、「いいじゃないですか」という、

キャッチフレーズというかテーマコピーというか、そんなものを登場させてきた。

めずらしいんで、そのことにちょっと触れておきましょう。


考えてみれば、「いいじゃないか」とすると、それは半分「反抗」。

(なんでいけないのか? というニュアンスにも取れるからね。)

 そういえば昔、モップスの曲に、御意見無用と書いて「いいじゃないか」と読む、

 そんなタイトルがありましたっけ・・・あ、だれも知らないか・・・)


でも「いいじゃないですか」は、「許容」あるいは「肯定」となる。

「です」があるのとないのでは、じつは大違いなんですね。

まあ、メッセージとしてはすこしイマっぽくて、

auよりは良かったかな、とは思いますが。



まとめてみましょう。

前回と今回扱ったCMは(パフュームはちょっと外しますが)、

タレント起用によるシリーズ、という共通点を持っています。

ダイワの役所さんも長いし、かつて古田新さんが演じたダンスのコンテクストもあります。

もちろん、サッポロの大人エレベーター、三太郎、白戸家それぞれ、ロングランのシリーズですね。

そのなかで、ダイワとサッポロは、そのシリーズのなかで培った財産を、

じょうずに活用し、精度をあげてきた。

それに対し、auとsoftbankは、そのあたりがうまくいっていない。

その差なんじゃないか、と思うのですよ。


そうはいっても、タレントとっかえひっかえ、

しかも商品説明を「言わされてる」CMが多い中で、

auもsoftbankも、稀有な存在であることは、確かなんです。

まあ、いちいち挙げ足を取っては、本来はいけないのかも知れません。

ただ、稀有であるからこそ、期待度も高いというもの。


まあ、正月シフトのあと、ルーティンに戻れば、

また印象もガラリと変わる、とは思います。


いいもの、待ってます。

'08 正月CMを「広告批評」します! 1

2018/01/05

ちょっと遅くなったけれど、新年おめでとう!

ことしもよろしくです!


いま、コラム記事のほうは止まってしまっています。

(前にも言いましたが、新コンテンツ作成に腐心していることが原因です)

とはいえ、コンテンポラリーなCMについて触れるところがなくては、と思い、

できるだけこの708で、それをフォローしてゆけたら、と考えています。

でも、できるだけ、ですよ。

すぐに自分の趣味のほうに走っちゃうクセがあるもんで。


まあ、がんばってみます。



ということで、新年一発めは、表題のごとく、

三が日に見たCM批評、としましょうか。

まず、「ホメたい」もの3つ。


ひとつめは、NTTdocomo パフュームが出てるCM。

3人それぞれ、世界3都市で同時にダンスを踊って、

そのコラボを映像にまとめる、とういうやつですね。

けっこう、流れていました。


リアリティを求めた演出で、とてもわかりやすかった。

案外、ローテク技術なんじゃないかなあ、と思ったりもしたけれど、

なかなかいい出来だったのでは、と思います。


しかしパフューム、紅白では、

とんでもないところでパフォーマンスしていましたね。

アブナイよ、あれ。

でも、リアル映像なんだよね。

今田耕司さんがどこかの番組で、「現場が見えた」って言ってからね。



さて2つめ。それは、ダイワグループ AIの歌。

役所広司さんがプロのバンドマンを引き連れ、

アメリカ各地でステップ踏んで歌う、あれですね。


ストレートトークなんだけど、センスが抜群だな、と思いました。

まず、字幕って、おなじ内容を音で聴くより、ずっと入ってくる。

目で追わずにはいられないからね。

それとやっぱり、音楽がいい。熟練ミュージシャンの香りプンプンです。

さらに内容なんだけど、ダイワって物流の会社なの?みたいな、

受け手のこころに軽いさざ波を立てることにも、成功していますね。


こういうのが「表現」なんだ、と思います。

一方的な商品説明CMがあまりに多くなった昨今の状況のなか、

(コマーシャルではなく「インフォマーシャル」ばかりだからね)

広告主の要望をかなえつつ、

ここまでキチンとパッケージングして届けるやりかたを、

世の制作者は、ここから学んでほしい、と切に思います。


                (つづく・・・すぐ書きますよ!)



岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。