Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

「自画自賛」モンダイ!

2015年12月16日
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やあ。編集長です。

 

つくづく思うのだけれど、

最近のCMって、「自画自賛」がやたら多い気がしません?

商品を食べては飲んでは、「うまい!」「おいしい!」といった調子のものがね。

ICT関連なんかによくある、「これさえあれば・・・」的なメッセージも仲間。

これ、あまりやられると、ひねくれ者のぼくとしては、なんか引いてしまう。

ホンマかいな? と思ってしまう。

タレントが言わされてるものなら、なおさらです。

 

まあ、制作者としてのぼくは、その商品のよさ、うまさをストレートに言わずして、

商品を手にとりたい気持ち、商品への期待感をどう「表現」するかに、

日々腐心してきた気がするんだけれど、

こうもストレートに言われてしまっては、なんかなあ、と思ってしまうわけです。

 

思うに、「おいしい」「うまい」なんかは特に、まったく主観的な物言い、なんですよね。

だから、直販もののCMによくあるように、

「※あくまで個人の感想です」って入れたらいいんですよ、ほんとうに。

 

もちろん、CMはほんらい、自画自賛の場でしょう。

これは、宿命的につきまとうもの。

でも、よく考えられた、すぐれたクリエイティブというものは、

ストレートトークをできるだけ避けようとします。

その商品と、一般生活者との距離を正確に測って、

けっして踏み込みすぎない、ゼツミョーの表現を生み出します。

 

そうやって、CMの表現・クリエイティブというものは鍛えられてゆく。

ぼくは、そう信じて疑いません。

 

「自画自賛」があまり横行しちゃうのは、ホントよくないですね。

オオサカのコミュニケーションみたいに「自虐しろ」とはいわないけれど、

送り手・作り手側が、もうちょっと考えていいことだと思いますよ。

 

 

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。