Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

売りものは「時間」である!

2017/02/01

さて、そんなこんなでフリーランスになって、

ひとつ気のついたことがあるのです。

 

それは、フリーとして仕事をしていくにあたって、

自分の「売りもの」は、必ずしもコピーや企画だけではない、ということ。

もちろん、そこに値段をつけて売っていくこともだいじ、だろう。

でもオリジナルでとくべつなモノサシが、ある・・・。

 

じゃあ、それは何なのか? 

ぼくは、「時間」なのではないか、と思うのです。

フリーとは、自らの時間を切り売りしているんだ、と考える。

そのスポンサーや代理店などのために、どれだけ時間をさいたのかを重視。

下調べ・打ち合わせ・企画やコピーづくりにかけた時間の総量を、

言いかえれば、考えた時間を基準にしよう、ということです。

 

つまり、広告主の大小や、広告予算の規模はあまり関係ない、

ということになりますね。

(じじつ、大きいところほど、ギャラは渋いですよ・・・)

 

なかなか、いい基準なのではないか、と思ったりもします。

 

ただ現実には、あらかじめギャラを先方から提示してくることも多い。

そういう場合は、考える時間総量を思い描いて、

OKとか、いや、もうちょっととか、言うんですけどね。

あくまで自分のモノサシは、そこに置いているんです。

 

あ、かけた時間が少ないと手ヌキになる、ってことではありませんよ。

逆に、時間をかければ、いいモノができる、というわけでもない。

まあ、ぼくの仕事の、つまり納品物の「原価」は時間、と決めてみた。

そういうことです。



さて、そんなふうにしちゃうと、いいことがたくさん出てくる。

たとえば、「時間をたいせつにする」ということが、そう。

 

打ち合わせの時間には遅れない。

長々とした、ムダな打ち合わせ・会議はやらない。

締め切りや納期は、必ず守る・・・等々。

 

まあ、アタリマエの話なんですけど、

そのアタリマエが、なかなかできない、ルーズな業界なわけでね。

(とくに、ぼくのいた会社は、そうとうダメダメだったなあ)

 

ようは、そういうふうに、「時間」というものに目をつけたとたん、

ふだんの仕事作法からして、変わってくる。

いま流行の「働き方改革」ではないけれど、

結果、生産性も、確実に上がるんじゃないか、と思いますよ。

 

とは言いながら、

たとえば広告予算がふんだんにある仕事とか、

広告露出量がたくさんある案件なんかは、

たとえ、かかった時間がすくなくても、

「もいっちょ上げてよ」って交渉しちゃうんだよねー。

 

そこは、しょうがないよねー。

 

 

 

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。