Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

「マーケ」の話、しましょうか。3

2017/03/06

でもね、作り手側の「バトル」、つまり制作vsマーケ、営業のあいだの戦いは、

ゼッタイ必要だと思うのですよ。


若いころのぼくなんて、営業とのケンカは数知れず。

営業越しに、得意先ともケンカしてたからね。


ダメな営業ってのは、ほんとにダメで、

「顧客第一主義」をかさに着て、先方の言い分を鵜吞みにしてくる。

「じゃあ、アンタの考えはどうなんですか?」「オレにはオレの立場がある」・・・。

それが、いちばんレベルの低いところからの、ケンカのはじまりになります。

そうなんです。

営業との戦いって、だいたいこんな感じになってしまう。

制作と営業では、だいじにするところが、かなり異なるからねえ。

ついでに言うと、「顧客第一主義」ってやつ、見直したほうがいいと思うよ。

得意先の儲けのおこぼれにあずかる「利益第一主義」のほうが、正しいんじゃないかな。

そうはっきり言われたほうが、まだ健全だと、ぼくは思います。


おっと、話が営業との確執にいってしまった。

モンダイは、マーケ、でしたね。


制作とマーケというのは、基本的に同じほうを向いています。

つまりは、アウトプットを、そしてエンドユーザー・生活者を、つねに見ています。

その、同じ視点をもつ者どうしが、バトルを繰りひろげる。

制作はマーケに、「その仮説にはムリがあるぞ」とつっこみ、

マーケは制作に、「もっとふさわしいシーンがあるじゃないか」と切り返す。

そうやって、アウトプットは精度が高まってゆくもんです。

ときには、ほんとにケンカになってもいいでしょう。

悔しくて眠れなかったり、リベンジを誓ったり。

それがまた、仕事の醍醐味なんだと思いますよ。


ところが今は(とくに代理店ですけど)、作り手側があまりにも一枚岩になりすぎ。

しかも、予定調和な案を出しすぎです。


もっと、内輪のケンカの「痕跡」をのこすようなプレゼンを、してみたいなあ。

なんなら、得意先の前でもまだケンカしてるような。

そんなこと、いちどでいいから、やってみたいなあ。


そのためには、「鼻息の荒いマーケ」が必! ですよ。

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。