Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

ちかごろのCMってやつは・・・ 1

2017/03/24

またここで、CMネタにもどることにします。


本編の記事を書くために、あるいはこのコラムのために、

世のテレビコマーシャルをずっとウォッチしているわけだけど、

どうも最近、とても気になる傾向が見えてきてしまった。

それは、


1.自画自賛CM、あまりに多くないか。

2.ダジャレ、使いすぎ。

3.フシギなタレント起用って、あるよなあ。


ほかにもあるけど、以上の3つ、とにかく気になってますよー。


まずひとつめから、話をしようか。

このことは、前にも書いたと思うんだけど、

なんど書いても書き足りないんで。


とにかく「美味い」だの「惚れた」だの、

あるいは「売上NO.1」だの「日本初」だの、

そういうの、やったら多くありません?

番組のあいだの、スポットの時間帯のCMを観れば明らかなんだけど、

8割がたが自画自賛、と言っても、言いすぎではないでしょうね。


もちろん、CMの手法として「ストレートトーク」というのは、アリだと思う。

でもそれが、自画自賛になってはいけない。ぼくはそう思う。

そういうのはコマーシャルではなく、インフォマーシャルと呼びます。


CM企画の醍醐味というのは、その「美味い」とか「日本初」とかを、

つまり、広告主が言いたいことを、どうやって「表現」するのか、

それに尽きる、ともいえます。


たとえば、FRISKのCMで、「増量=粒が大きくなった」を、

ポーンと口に向けたものが手前に落ちる、というのがあったけど、

それが「表現」というものなんです。

海外のCMでは、お手本となるものがいくつもあるのに、

日本では、この「表現」が発達しないんですね。

自戒もふくめ、嘆かわしいことだと思うのです。


もちろん、日本独特の15秒枠、ということもあるでしょう。

ストレートに言わなきゃ、すぐに終わっちゃうから。

でも、タレントに「美味い」だのなんだの言わせたり、

スーパーででっかく「売上NO.1」だのブチこんだりするのは、

どうにも制作者が、その役割を放棄しているように見えてしかたがない。


まあこれは、日本のCM最大の課題、なのかも知れないけど。


                          (つづく)

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。