Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

そろそろ、フォントの話をしよう。 1

2016年01月14日
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年末年始のTVCMネタで、もうひとつ。
気になりだしたら、とめどなく気になって、というのがあったんです。
それは、CMの文字要素の、書体。

キャッチでもタイトルでも、スーパーで入ってくるものに
いったん目がいくと、もう止まらない。
全部チェックしてやろうモードに、突入してしまったのでした。

ぼくがどんな観察をしていたのか。
結論からいうと、
理科系というか、メカ系、デジタル系は、ゴシック。
文科系というのかな、想いを伝えるときは、明朝。

この傾向が、とてもはっきりしていたように思うのです。

たとえば端末、タブレット、ゲームソフト、クルマ・・・。
このあたりのCMに、明朝はあまり使われない。
(まあ、クルマはすこしビミョーなところがあるけど)
それに対し、アナログ的な生活まわりや、
想いをのせた企業広告などは、ほぼすべてが明朝体。
ぼくが本編コラムで書いた「不動産」などは、そのいい例です。

未来感・スピード感・先進性などを訴えたいのか、
安心感・オーソドキシー・精神性などで迫りたいのかで、
書体のチョイスが変わってくる、ということです。

もっとも、その折衷、という事例もある。
典型的なのはau「春のトビラ」篇で、
「みんながみんな英雄。」というキャッチは明朝、
企業ワードの「あたらしい自由。」はゴシックになってる。
コンテンツに合わせた上手なチョイス、ということでしょう。
理科系クライアントがすべてゴシック、というわけではないですね。

・・・こんなCMウォッチのやりかたも、あるってわけです。

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。