Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

外資系クライアントと、かく戦えり! 3

2016年03月11日
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そんなこんなを経て、日本独自のCMをつくろう、ということに。

まあ、レギュレーションの縛りがキツいので、好き勝手なことはできないんだけど。


それでもたしか、シルキー6のなめらかさを鳥の羽になぞらえ、コンテはつくったのかな、

撮影までは、国内のスタジオでで行いました。

その後、先方の希望もあって、ポストプロダクションはロンドンで、ということになり、

ぼくと、例の極東支配人の2人で、出張することとなったのです。


これはほんとうに、プレッシャーのかかる任務でしたね。

だいいち、彼はクライアント。代理店の人間としては、気もつかいます。

それに、あたり前のことですが、日本語禁止。通訳なんて、いません。

仕事面でも、ぼくはCDの役割。いい意味で、エラそうにしてないと、ダメなんです。


現地スタッフはとうぜん、いちいち僕に意見を求めてくる。

まあ、OKということが多いんだけど、勇気を出して2~3回注文つけたかな。

(”a little bit shorter”とか、そんなレベルの英語でじゅうぶんでした)

2日に渡る作業でしたが、なんとか編集は完成。

そして、3日め、ロンドン・テレコムタワーでのMAを経て、ぼくの任務は終了です。


いやいや、よく英語で通せたなと思ってます。意外と、イケるじゃないか。

でもね、何日めだったか、極東支配人と夕食を、と思い、彼の部屋にtel入れたんですが、

どう誘えばいいかな、と思い、たしか”How about tonight~”みたいなこと言ったんですね。

これ、誤解されやしないか? 電話切ってから、わっ、て思いましたよ。

ま、彼は真意を汲みとってくれたみたいで、食事のあとは、平和裏に自室に戻れましたが・・・。

こんな具合の、まさに珍道中、でしたね。


そして、帰りのヒースロー空港でのこと。

(行きも帰りも、ヴァージンエアのファーストクラス! これは役得でしたね)

なんでかは忘れたけど、われわれの乗る成田行きの飛行機が、延発になったんです。

そしたら彼、「岡田さんの奥さんに電話したい」と言い出す。

若干いぶかりながらもダイヤルし、彼に手渡すと、

「ご主人をひっぱり回して申し訳ない。しかも飛行機が遅れてる。でも心配無用・・・」

みたいなことを、英語で滔々としゃべるんですよ。

あとで聞いたら、なに言ってんのかさっぱりわからなかった、らしいけど。

まあ、彼の英語も、そうとうなドイツ訛りでした。聞き取りにくかったわー。



くだんの極東支配人、いまは、どこでどうしているんだろ。

日本赴任中に離婚した、とのうわさを聞いたきり、なんです・・・。







岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。