Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

いまなぜ、CM Funなのか 3.

2015年12月03日
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やっぱり、されどCM、なのです。

たとえ、そのパワーが以前より薄まってきているにせよ、
私たちの生活の一部にとけこみ、市民権を得ていることには変わりがない。
興味を喚起し、購買を促進するという役割だって、ゆらぐことはありません。
どうか温かい目で、これからどうなってゆくのか見守り、楽しんでもらいたいと思います。

ところでさきほど、震災後のリスタートのところで、「一部を除き」と言いましたが、
そこについてちょっと触れてみたいと思います。

いちばんわかりやすい例を挙げます。それは、TOYOTAの一連の企業CM。
秀吉、信長の主役に加え、伊達政宗をフィーチャーし、被災地をめぐりながら話を展開させ、
新しい街(トヨタウンです)の建設へとつないでいった。これは、東北を、東北という磁場のなかでとらえ、復興へと向かう意志をあざやかに描き出してくれた(と、ぼくはそう解釈した)、一大ドラマだったのではないでしょうか。

現行の地上波CMでも、こういうことができる。
むろん広告主には、そうとうの覚悟が必要です。「売り」を期待するものではないから。
でもその決断には、拍手をおくりたい、と思うのです。
(TOYOTAの場合、こういうCMをつくりたい!が広告主から代理店への要請だった、と
聞いています。なおさら、すごい!)

そうなんです。CMじたいのなかに、次へと発展してゆくチャンスは、いくらでもある。
WebCMであればなおさら、だと思いませんか。


そう、そういうものを見抜く眼力こそ、たいせつ。
このWebマガジンでは、メディア・表現手法にかかわらず、新しい動きも的確にウォッチ
しながら、同時にCMを楽しむことを忘れずに、古今東西(どこまでできるか!)の作品を紹介してゆけたら、と思います。

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。