Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

プレゼンとは、個性を売り込む場、なのだ!

2016年04月28日
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そうなんです。ぼくら制作者ってのは、それぞれが、

独自のプレゼンノウハウや、テクニックを持ってるもんです。みんな、個性的です。

そしてこれは、ぼくのゆるぎない信条、なんだけど、

「プレゼンとは、アイデア・企画を説明する場ではない。

プレゼンターその人を売り込む場なのだ」・・・これは、重要なポイント、と思います


ぼくの流儀といえば、10年くらい前までは、

B3の厚ケントをつかって、「手描き」のプレゼンをしていました。

考え方の説明や、キャッチフレーズの披露は、すべてこの方式でやっていたんです。

肉筆のほうが、気持ちが伝わる、自分を売り込める、と信じていたから。

でも最近は、パワポの使用が一般的になり、プレゼン全体の整合性がとれなくなった。

結果、手書きが活躍する余地は、なくなってきてしまった。ちょっと、さびしいです。


あと、「トーク」なんですが、

なるべく場をリラックスさせようと、冒頭部分で軽い笑いを誘うこと、心がけてましたね。

まあ、すべることも多いんだけどね。そういう場合は、後に引きずってしまいます。

ライブでも、ボーカルなのでとうぜん、MCをやってるわけなんだけど、

いやあ、トークってむずかしいなあ、といつも思います。

書きコトバのほうが、ずっと楽、ですわ。



さてさて、ぼくのいままでのキャリアのなかで、

「プレゼン上手だなあ、個性的だなあ」と思った人が、何人かいました。


まず、なにかとお世話になった、博報堂の先輩コピーライター、Kさん。

この人は、しゃべりのための詳細な原稿をつくり、なんども見直しては赤を入れ、

それをカンペキに憶えて、プレゼンに臨んでいたのです。

そして本番は、大きな声で滑舌よく、たたみかけていくような調子をずっと保つ。

いやあ、横で聴いていても、説得力がありましたね。


それから、これも先輩CD、いまでもH社重鎮の、Mさん。

さきのKさんとは対照的に、目の前のひとを口説くような、気の利いたトークをする。

「今朝、電車のなかで、こんな女性を見かけました・・・」みたいなとこから入っちゃう。

それも、目を細め、ささやくような感じで通す。

まさに、百戦錬磨のツワモノ。ぼくにはムリだな、と思ったもんです。


そうなんです。売り込むべきは、プレゼンターの「個性」です。

これさえ印象深く見せられれば、プレゼンの勝敗はどうあれ、

広告主との関係も、良好なままつづいてゆく、のではないかなあ。


でもこの2人、誰のことだか、わかる人にはわかっちゃいますねえ、きっと。








岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。