Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

CM音楽の、おはなし 3

2016年06月09日
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このCM音楽、よくよく観察していると、

いわゆるクラシック音楽を使用するパターンが、いがいに多いことに気づきます。

理由はカンタン。「著作権」、ですね。


音楽って、さまざまな権利が絡み合うフクザツなもの。

なので、たとえばビートルズのあの曲を使いたい、なんて思ったとしても、

おいそれとはいかないわけです。なん重にもロックがかかってる。

そのロックをはずそうとすれば、莫大なカネが必要となるわけです。

でも、クラシック音楽のばあいは、バリアがすこし低いわけですね。

そう、「死後50年」をクリアしているケースがほとんど、ですから。


なので、前回紹介の、「ボレロ」を使用したホンダのCMも、

モーリス・ラヴェルの没したのが1937年であることを考え合わせると、

その50年後、権利切れを待ってオンエアされたものであろう、と推測がつくわけですね。



かくいうぼくは、大のクラシック音楽ファン、なんです、じつは。

まあ、どんなジャンルにもつよいことは自負してますが、

ことクラシックに関しては、いちばん詳しいんじゃないかなあ。


これは、昔からのことなんです。

大学受験勉強の時代、当時NHK-FMでやってた「クラシックアワー」という番組を、

毎週土曜、かかさず聴いていました。かなり、楽しみにしていたものです。

そこで仕入れた知識が、のちの糧になってるんじゃないか、と思うときもあります。

また浪人時代には、N響の会員になって、定期演奏会をかならず聴きにいっていました。

あのころの指揮者は、オトマール・スィットナーだったかな。

ロブロ・フォン・マタチッチなんかも来日して、タクトを振っていたと思います。


という歴史があるもので、

CMでクラシック音楽が流れてくると、けっこう敏感に反応してしまいます。

そこで思い出すのは、Softbankの現シリーズのアタマ、あの「予想外」のCM。

充てられてた曲は、バレエ音楽「シンデレラ」のいちばん有名な部分でしたが、

なるほど、これも作者・プロコフィエフの没年が1953年ということで、

「著作権」とやっぱり関係がありそうですねえ。いま、合点がいった。


プロコフィエフといえばもちろん、「ピーターと狼」の作者として有名ですが、

そういえばその主題部分も、なん回かCMでお耳にかかってる気がします。


・・・こんなふうな、CMの楽しみ方だって、あるんですね。

まあ、かなりマニアックでは、あるんだけどね・・・。




岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。