Room708
名づけて「直也の部屋」。 編集長が、プロフェッショナルな立場から、広告を語り尽くします。

ロケって、やっぱりよかったなあ 2

2016/06/21

では、ぼくが感じ入った、ハマった、あるいは忘れられない、

ロケ先のあれやこれやを、ちょっと並べてみよう。

記憶の引出し、開け閉めしながら、ね。

 

・キリン「一番搾り」のロケで、鹿児島は開聞岳山麓の、ハーブ園へ。

 その往路、鹿児島空港から高速に乗るわけですが、

 山間部の景色は、とにかく「杉並木」!

 何をかくそう、これにはすごい違和感を覚えました。

 植生として鹿児島は、照葉樹林帯のはずなのに・・・。

 もちろん、植樹による人工林ですが、なんか自然に反してるなあ・・・。

 

・おなじ、鹿児島。

 食事処のショーケースにあった、「薩摩焼」のビールグラスに一目惚れ。

 翌日わざわざロケバスに寄ってもらって、買い求めましたっけ。

 いまでも、自宅でだいじに使ってます。

 

・「大分県観光課」のCIを、当時の平松知事に提案したことがあります。

 そのとき、県の職員の方々に連れていってもらった料亭で、

 なんと「夏河豚」を体験することができた。

 肝をタレに溶いて、いわゆる「てっちり」を食べる、というものです。

 河豚に関することは、都道府県条例の範疇、らしいです。

 大分県は、夏でもOK、ということでした(今はわかりませんが)。

 

・「近鉄」の仕事で、伊勢・志摩にもよく行きましたっけ。

 いちばんの思い出は、鳥羽港から船にゆられて、

伊勢湾口の離れ小島「神島」に渡ったこと。

 港の背後がすぐ山で、階段状に民家が密集している。とびきりいい風情なんです。

 それから、山道を30分ほど歩いたところにある「監敵廠」。

 これは第二次大戦末期、本土決戦に備えてつくられたもので、

伊勢湾に侵入しようとする米艦隊の「見張り小屋」。それが、ちゃんと残ってる。

 そしてそこはなんと、三島由紀夫「潮騒」の舞台、なんですね。

 じつは、ロケ現場を抜け出して、見に行きました。ごめんなさい。

 

・「エンジン01文化戦略会議」で訪れた、新潟県は長岡市。

 ここの花火大会は、全国的に有名ですが、

 その由来を聞き、実際に花火を見て、おもわず涙がこぼれました・・・。

 長岡の町は、戊辰戦争で徹底的に破壊しつくされ、

 第二次大戦中の空襲でも焼かれ・・・という歴史を背負っています。

 (ちなみに新潟市は、原爆投下の候補地だったため、空襲は免れました)

 その、空襲で亡くなった人びとへの鎮魂のために、

毎年81日の夜(まさに、空襲のあったその日)、打ち上げるのだとか。

そして、一発一発に個人の「スポンサー」がつく。

「空襲で死んだじいちゃんのために・・・」こういうアナウンスが入るんです。

すごいことですね。「納涼」なんてどころじゃない。

そういうことを知って、あの花火を間近に仰ぐと、いやあ、泣けました。

 

 

おお、だんだん力が入ってきてしまった。

どうも悪いクセで、書いてるうちにアドレナリンが出てくるみたい・・・。

 

でも、めったに行けないところ、味わえないことに出逢えるって、

なんとラッキー!と思うんですよ。

で、せっかく訪れたなら、自分からどんどん向かっていかなきゃ。

ロケって、そういう意味で、ぼくにとっては最高っす!

 

 

 

 

岡田直也
1955年東京生まれ、札幌育ち。
現在の本拠は大阪・南堀江。
東京・大阪・札幌各コピーライター
ズクラブ会員、エンジン01文化戦略
会議会員、甲南女子大学講師。
各地に私塾を開催、若手の育成にも
力を注ぐ。また年に一度のライブに
命を燃やすミュージシャンでもある。